光ファイバ
光ファイバは直径約0.1mmの細いガラス線である。屈折率は、「コア」と呼ばれる中心部が周辺の「クラッディング(クラッド)」よりもわずかに高くなっているため、光はコア内を全反射をしながら外に洩れることなく伝搬していく。光ファイバは以下のような特長を持ち、大容量の情報通信には不可欠な伝送媒体である。
- 広帯域*(高速信号を低歪みで長距離伝送可能)
- 低損失*(波長1.55μm付近でわずか0.2dB/Km+: 100Km伝搬後に強度が百分の1)
- 無誘導(電磁波雑音の影響を受けない)
- 化学的に安定(ガラスの特長)
- 低価格(製造経費が銅のケーブルを下回る)
- 資源の問題がない(石英は無尽蔵)

図1 光ファイバの構造と屈折率分布
光ファイバは、そのコア径の大きさから「多モード光ファイバ」と「単一モード光ファイバ」に分類される。ここで「モード」とは、コア内を伝わる光線の軌跡の種類のことで、多モード光ファイバはコア径が大きいので図2のように多数の光線の軌跡が存在するのに対し、単一モード光ファイバには唯ひとつ(厳密には偏波を考慮すれば二つ)の軌跡しか存在しない。各モードは異なる伝搬速度を持つので、多モード光ファイバでは、信号のエネルギーが速度の異なる多数のモードに分配され、受信側で到達時間がばらつくことによって信号に歪みが生じる。これを「多モード分散」という。単一モード光ファイバには多モード分散が存在しないので質の高い情報伝送が可能である。このような理由から、現在敷設されている長距離回線には、すべて単一モード光ファイバが用いられている。

図2 多モード光ファイバ

図3 単一モード光ファイバ